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レゴ LEGO レビュー
 たのしすぎるレゴ


2013年11月
文・石鍋健太


今朝、これを思いっきり踏んづけました。



レゴです。
踏んづけついでに観察。



無数の部品によって組み上げられた作品を眺めることはあっても、そのなかの一個をじっくり眺める機会はなかなかありません。 ブロック上部の突起を、ほかのブロック下部に配された円筒形の空洞に嵌めることで、複数のブロックを連結する。実にシンプル。かつ無限の可能性を感じさせ る機能。しかも説明不要のわかりやすさ。そしてカラフルでたのしい。

そんなたのしいレゴの発端は、20世紀初頭のデンマークの小さな木工所なのだそうです。最初は農家向けの家具をつくっていましたが、やがて木製玩具を手掛けるようになり、1930年代にデンマーク語で「よく遊べ」を意味する”Leg Godt” から、社名”LEGO” が誕生。時代の流れを読んでプラスチック製玩具へ移行し、1950年代には現在おなじみのレゴのかたちができあがったとのこと。
二つのブロックが転がっていれば、誰もがそれらをパッと見た瞬間、何をどうすればよいかを直感的に把握できる。これはすごいことです。
最近では、スターウォーズやバットマンをモチーフにしたシリーズや、女の子用のドールハウスなど様々な種類が発売されており、遊び方もいろいろ。僕が小学生低学年くらいの頃はまだコラボ系はなく、南海の勇者シリーズとか、中世のお城シリーズみたいのが流行っていました。ある日玩具屋で、「今日は特別にどれでも好きなのをひとつ選びな」と親から言われ、海賊船とかお城とかそういうのにすればよいのに、その大きさに憶してしまったのか遠慮 してしまったのか眠かったのかなんなのか、小さな700円くらいのを選んでしまい、家に帰ってから後悔して大泣きした、という思い出があります。子どもってそういうよくわかんないところがありますよね。



さて、我が家にもたくさんレゴがあるので、よく子どもと一緒に遊びます。さまざまなストーリーとシチュエーションを作り出します。



▲ 壮絶な市街戦。さすがに銃の小道具はないので、想像力で補います。


▲ 崖っぷちの肉弾戦。このあともちろん大逆転。


▲ 愛とかも。

いろいろやってるうちにどんどん白熱していくのがレゴです。
ついに出所の日を迎え、愛する妻とまだ見ぬ我が子の元へ帰るのを心待ちにしていた模範囚が、同じ護送車で移送中だった極悪囚人たちの脱走計画に巻き 込まれ、これに反抗したため、数年前の事故のトラウマで銃を撃てなくなってしまった警官とともに囚われの身となるも、二人で協力してなんとか脱出するだけで なく、極悪囚人たちのさらなる犯罪と高飛びを阻止すべく奮闘、その過程で彼と警官が友情を育んだり、敵方の仲間割れがあったり、すべてを裏で操る存在が見 え隠れしたり、警官のトラウマ解消劇が彼の命を救うドラマがあったりして、ついに悪者ぜんぶを倒してぶじ家族団欒クリスマス。
――というストーリーをレゴ総動員で表現するのに熱中。気づくと子どもは背中を向けて絵本を読んでいました。



▲ クランクアップ直後の記念撮影。おつかれさまでーす!
 
脚本家の三谷幸喜氏は、レゴで街をつくるのにはまっているそうです。レゴたのしいです。夏も冬も、みんなお部屋にこもってレゴで遊びましょう!



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